尾道平原温泉ぽっぽの湯~福山市近郊の癒しの湯~

広島県福山市から車で30分ほど走ると、趣のあるかわいい町並みが広がる尾道市に着く。
猫の町として知られるこの地に、ひっそりと佇む温泉施設がある。
その名も「尾道平原温泉ぽっぽの湯」。
この物語は、一匹の野良猫が出会った湯治場で織りなされる話である。

■ぽっぽの湯に浸る猫の物語

第一章 尾道の高台に佇む癒しの湯

寒い冬の朝日が、路地裏に溜まった古びた雪解け水を照らしていた。
白い息を漏らしながら、ミブは震えるように歩を進めていた。
母猫に捨てられて以来、ここ尾道の路地裡を彷徨う日々が続く。
もはや数えきれないほどの年月が過ぎ去った。

食べ残しのパンくずを啄ばみながら、ミブは今日も生き延びようと必死になっていた。
そんな時、鼻を意味もなく突っ込んだ小さな穴の向こうから、なんとも柔らかな湯気が漂ってきたのだ。

驚いて後ろ足を引いたミブの目に、見渡す限り美しい庭園と、その奥に佇む和風の建物が映った。
「ぽっぽの湯」と刻まれた暖簾が、そよ風に揺られているのが見えた。

第二章 癒しとの出会い、湯けむりの先に

ミブはその場に釘付けになった。
感じたことのない穏やかな湯気に、心を奪われてしまったのだ。
この寒さの中、同じように路上生活を送る仲間たちのことが恋しくなった。

そしてミブは思う。彼らにもこの湯気を教えてあげよう。
温かな思いを馳せながら、ミブは庭園の中へと足を踏み入れた。

するとそこには、様々な猫たちがくつろぐ姿が広がっていた。
大きな猫、小さな猫、毛並の荒れた猫、長毛の優雅なシルエットの猫。
みんな心地よさそうに湯に浸かり、ごろりと横になっていた。

ミブの姿に気づいた従業員が、やさしく手招きをした。
「いらっしゃい。ここはあなたも自由に出入りできる場所なのです」

第三章 温泉の恩恵に浸る猫

いつしか、ミブは「ぽっぽの湯」の虜になっていた。

ミブは温泉に浸かりながら、体の芯から温かい湯気に包まれる心地よさを感じていた。
いつもは寒さに震えながら一日を過ごしていたが、温泉の湯は丸ごと体を癒してくれるようだった。

ゆったりと湯船に浸かり、ミブはリラックスしている自分に気づいた。
普段の緊張感がどこかへ消え失せ、心が軽くなっていくのを感じた。
湯の重みが体の力を抜いてくれるのだ。

福山市の隣、ぽっぽの湯
画像はイメージです

しばらくするとミブは体の疲れが吹っ切れたような、すっきりとした爽快感に包まれた。
野良猫生活で溜め込んだ筋肉の疲労が、優しい湯に解きほぐされていくのがわかった。

ミブは足をゆっくり動かしてみると、関節の痛みも和らいでいた。
年月を重ねるごとに増していった関節の痺れも、温泉の効能に助けられているようだ。

湯船を出ると、ミブの毛並みはふんわりとしていた。
温泉成分が古い毛を落とし、新しい毛を育ててくれたのだろう。
ツヤツヤの手触りに、ミブは上機嫌になった。

次はサウナに向かおう。
塩サウナでは塩が古い角質を剥がし、漢方サウナの薬草の香りが体の奥まで行き渡る。
遠赤外線サウナでは毒素が体の内側からでていくように感じられ気分爽快だ。

サウナを出るとミブの身体はスッキリし、リフレッシュされていた。
猫なりに温泉とサウナの恩恵を存分に味わえた一日となった。

第四章 湯治場で出会った仲間

そんなある日のこと、温泉に浸かっていると、ミブは懐かしい顔を見かけた。
かつて路上で出会った、生命力みなぎる黒猫のコロさんだった。
「おお、ミブじゃないか!」とコロさんは喜んだ。二匹して久しぶりの再会を喜び合った。

福山市の隣、ぽっぽの湯
画像はイメージです

ミブとコロさんは、尾道の路地裏で出会った付き合いの長い仲間だった。

ある寒い冬の日のこと、ミブはゴミ箱をあさっていると、中から大きなパンの耳を見つけた。しかし、それを食べようとした時、コロさんが突然飛び出してきて、そのパンの耳を奪い取ろうとした。

二匹して剥き出しの牙を剥き、パンの耳を巡って小競り合いになった。最終的にはコロさんの方が力が強かったため、ミブはパンの耳を渡さざるを得なかった。

しかし、コロさんはそのパンの耳を自分だけで食べるのではなく、半分にして片方をミブにわけてくれた。二匹して路地裏で肩を並べ、かすかな体温を分け合いながら、それぞれの半分のパン切れを啜った。

それ以来、ミブとコロさんは仲間として助け合う関係が続いた。食べ物を見つけた時は必ず分け合い、寒い夜は身を寄せ合って過ごした。

ある日、ミブが町の人間に追い払われ、傷ついた時は、コロさんが人間に立ち向かい、ミブを守ってくれた。野良猫の生活は過酷だったが、二匹で力を合わせればなんとか乗り越えられたのだ。

路上生活での苦労を共にし、助け合ってきた二匹だったからこそ、のちに「ぽっぽの湯」で再会した時の喜びも格別なものがあった。

終章 猫たちの癒しの湯

いつしか、この「ぽっぽの湯」には沢山の野良猫たちが集まるようになっていた。
ここには人間が湧かず、自由に振る舞えるのがよかったのだろう。

ミブとコロさんは、色々な猫たちを湯治場に連れてくるようになった。
みんなで湯に浸かり、サウナを楽しむ。
温かい湯が体を解きほぐしてくれるのは気持ちよかった。

そしてひととき、野良猫であることを忘れて、湯上がりの休憩処で昼寝をすることもあった。
体を丸めてウトウトと。
「人間たちには、こんな贅沢な時間を過ごせないね。かわいそうに。」

福山市の隣、ぽっぽの湯
画像はイメージです

季節はめぐり、春が来ると、ミブとコロさんは湯治場の庭園から出て、
日向ぼっこを楽しむようになった。
「なぁミブ、今日もサウナでジトっとするとしようか」コロさんがそう言うと、ミブは小さく頷いた。
優雅に晩年を過ごす場所が、ここにはある。
温泉やサウナの入浴は、猫たちの健康増進とリフレッシュにもってこいだった。

今日もミブ達は「ぽっぽの湯」を愉しんでいる。
(※この物語はフィクションです)

■~尾道平原温泉ぽっぽの湯~

「尾道平原温泉ぽっぽの湯」は、広島県尾道市平原の丘に建つ日帰り天然温泉施設だ。
開放感あふれる広々とした露天風呂が自慢で、つぼ風呂や大風呂、電気風呂、しるく風呂などの多彩な内風呂も揃う。

「つぼ風呂」は、露天に置かれた信楽焼の「壺」が浴槽となっており、昔懐かしい五右衛門風呂である。
「電気風呂」は、微弱な電気を流すことで、筋肉を収縮させ、血行を良くする効果があるとされている。
あまり聞きなれないかもしれない「しるく風呂」は、源泉の湯にミクロの泡と超音波でマッサージ効果があるとされる。超微細な気泡が毛穴の奥の汚れを掃除することで、肌をシルクのような輝きに導いてくれ、大量のマイナスイオンで心身ともにリラックス効果が期待できる。

さらに遠赤外線サウナ、塩サウナ、漢方薬草サウナなども完備しており、温泉とサウナの効果を存分に味わえる。
「遠赤外線サウナ」は男性専用で、遠赤外線がやさしく体内の水分子に働きかけ、汗が体の内部から流れでる。
一方、塩サウナと漢方薬草サウナは女性専用。
「塩サウナ」は、身体に塩を塗布し、発汗で塩が溶けることで、古い角質を溶かす力となる。
浸透圧により毛穴の奥に詰まった皮脂や汚れをかき出してくれ、美肌効果や体臭予防効果が高いとされている。
「漢方薬草サウナ」は、7種の和漢植物の有効成分が配合された蒸気を吸入することで、デトックス効果と美肌効果が期待できる。

施設内には食事処やマッサージ処、マンガコーナーなども設けられ、一日中ごろりと寝転がって過ごすことができる。
「食事処」では、地元の新鮮な海や山の幸を活かした料理に舌鼓を打つことになるが、つい食べ過ぎてしまわないよう注意が必要かもしれない。
「マンガコーナー」では、約2,000冊のマンガをはじめ、新聞や雑誌も取り揃えられており、時間が過ぎるのを忘れてしまわぬよう気をつけたいところである。
特筆すべきは、便利なサービスとして、スマートフォンの充電サービスがあげられる。
貴重品ロッカーの中にコンセントがあり、番台で貸し出している充電器を使用することで、入浴中に充電が可能である。

人気スポット「猫の町」尾道の、静かな高台にある「尾道平原温泉ぽっぽの湯」は、充実した癒しの湯治場として機能している。
都会の喧騒を離れ、極上のくつろぎ空間がここには広がっている。

アクセス

〒722-0018 広島県尾道市平原2丁目1−33
TEL:0848-22-4126
営業時間 10:00〜22:00

尾道平原温泉 ぽっぽの湯 · 〒722-0018 広島県尾道市平原2丁目1−33
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