広島県福島市のすぐ近く、岩国スパ・サンライズで癒しのひとときを

岩国市をご存じでしょうか。山口県の北西部に位置し、錦帯橋や岩国城など数多くの観光名所に恵まれた県内で3番目に大きい都市です。広島県福山市にも負けない魅力のある土地であり、交通の拠点として山陽新幹線新岩国駅や岩国錦帯橋空港がある利便性の高い地域ではありますが、一方で人口減少や高齢化が進行しており、課題も抱えています。

そんな岩国は、春の桜や秋の紅葉、四季折々に彩られる魅力多き土地ですが、心身ともにリフレッシュできる場所があります。錦帯橋から車で20分ほどの岩国日の出公園内にある温浴施設「スパ・サンライズ」です。

スパ・サンライズは、隣のサンライズクリーンセンター（ごみ焼却施設）の余熱を利用した人工ラジウム温泉で、施設内にはジェットバス式の湯、サウナ、露天風呂などが完備されています。施設内の温泉は有料ですが、屋外の足湯は無料なので気軽に立ち寄れ、リフレッシュに最適な環境が整っています。

足湯に導かれて

先日、岩国に新しい公園ができたと耳にしたことを思い出し、福山からふらりと足を運んでみました。岩国日の出公園は、サンライズクリーンセンターの隣地に令和2年に新しく作られた公園です。多目的広場、遊歩道、温浴施設など健康増進を目的とした海が見える公園となっています。

温浴施設のスパ・サンライズには、無料で利用できる足湯がありました。それはまるで自然の湧き水のようで、ぬるりと温かな湯に足を沈めた瞬間、血行が良くなり、むくみや冷え性も和らいでいくようでとても心地よかったです。足湯だけのつもりで訪れたのですが、タオルもありますし、せっかくなので温泉に浸かり、サウナを利用していくことにしました。

癒しのサウナでくつろぎを

扉を開けると、まるで別世界に足を踏み入れたかのような空間が広がっていました。湯気に包まれた寝湯では、ジェット水流のマッサージで身体の隅々までほぐれていく感覚です。サウナ室に移ると、ひんやりとした木の香りが広がる中で、体の芯から熱く燃え上がっていく感じでした。一時、苦しさを感じたものの、その先に待っていたのは、すべての疲れが解き放たれる開放感です。深呼吸を繰り返し、汗が滴る度に身体が軽くなっていくのを実感しました。外の世界から切り離され、ただ存在するだけの至福の時間です。

露天風呂で一息を

サウナを出ると、もうひとつの癒しの空間が待っていました。露天風呂「岩風呂」に浸かると、大自然に抱かれているかのような心地よさです。露天風呂には「ひのき風呂」もあるようですが、入替制のようなので、次回の楽しみにしておきます。目の前に広がる広島湾と雲の流れを眺めながらの入浴は、都会的な喧騒から解放されるひと時となりました。ぽかぽかと温まった体から、少しずつ心の奥底に溜まっていた垢々も溶け出していく感じです。水風呂に移ると、また違ったやさしさに包まれ、時が止まったかのように感じられました。

身体に優しい歩行水槽室

水着着用のようですが、歩行水槽室というのもあるようです。水の圧力により、全身の筋力が柔らかく抵抗し、意図的に筋力を使わなくても適度な刺激が受けられるらしいです。適度な負荷をかけることで、筋力、体力の低下の予防や、腰痛予防に効果があるとのことです。きっと、地域住民の健康増進の場として重宝されているのでしょう。

帰路に就く頃には、すでに日は傾きかけていました。この地には、生こんにゃくや高森牛、天然の鮎、それに地酒など、おいしいものがたくさんあります。今日は車で来てしまったので、地酒を飲めないのは残念ですが、何を食べようか考えるだけで楽しみです。温泉とサウナで過ごした静寂の時間は、疲れを癒すだけでなく、心の奥底に満ち足りた充実感をもたらしてくれました。私は深く息を吸い込み、また訪れることを心に決めました。